2024年11月12日(火)、「第21回 福祉の仕事を知るための見学バスツアー」を開催しました。今年度は日程を昼食を含める一日に戻し、5ヶ所の事業所にご協力いただきスタッフを含め 27人で回ることができました。福祉の仕事の魅力を再確認する貴重な機会となりました。ご参加いただいた皆さん、ご協力いただきました事業所の皆さん、本当にありがとうございました。
1.あおぞら(就労継続A型)
1か所目は、就労継続支援A型事業所「あおぞら」さんに訪問しました。
現在の利用者数は18名で、職員の目が届きやすいよう、一つの部屋の中で共に作業をしており、机の配置や利用者の席を工夫しながら、流れ作業となるよう役割分担されていました。自動車部品の配線などの製作を実施しており、利用者が静かな空間で黙々と作業する様子がとても印象的でした。
職員は、「利用者を社会人の一人として意識し、仕事の定着に向けて寄り添った支援を心がけている」とのことでした。少人数体制で利用者一人一人と向き合い失敗などの経験もありながらも、就労先の定着という大きな目標へ共に向かっていくその魅力が説明の中で伝わってきました。
2.虹の丘わこう(就労継続支援B型)
2か所目は、就労継続支援B型事業所「虹の丘わこう」さんを訪問。
この場所では、見学と昼食を兼ねての訪問でした。見学では、さとうきび畑があったり、隣接する工場には竹炭があったり、他にはない唯一無二の事業所だなあと感じました。利用者の働くペースの事を考え、作業の配属や多種に渡る作業内容、利用日数、休憩方法等様々な配慮がされており、安心して事業所に通える場所だと感じられました。
ランチは、日替わり弁当がとてもリーズナブルな価格設定。この日は麻婆豆腐でしたが、温かく提供され美味しく食事をすることが出来ました。職員さんと利用者さんが一緒に協力しあって働く姿にも感動を覚えました。
3.まごころレフトライト(放課後等デイサービス)
3か所目は、放課後等デイサービス「まごころレフトライト」さんを見学しました。
まごころレフトは小学1年生~小学4年生、まごころライトは小学5年生~高校3年生を対象としています。成長に応じてそれぞれが過ごしやすく落ち着ける空間を作り、対応している様子が伺えました。「一人ひとりの個性に寄り添い、発達に応じたプログラムを提供。」「スモールステップで「できた」を増やし自己肯定感を高め、育んでいく。」「感覚統合遊びを通して、生きづらさや学びづらさを改善していく。」など理念として取り組まれています。
家族に障害の子を持った時には、家族は不安になり、支援者の存在が大切になります。子どものうちから信頼できる支援者に繋がっていくことが大切などの話がされました。子どもと家族に寄り添った良き支援者であり、成長に応じた支援がなされているのだろうと感じました。
4.ラッコの和(グループホーム)
4か所目は、グループホーム「ラッコの和」さんを見学しました。
まだ新しいホームで男性棟・女性棟それぞれを見学しました。定員は男性棟4名、女性棟5名で日中は働きに出かけられており、ホームに戻ってからは、食事や入浴を済ませ各部屋で過ごされるそうです。いくつかルールはあるものの、スタッフが夜間も常駐し安心して暮らせている雰囲気が伝わりました。こちらのホームでは、みんなで仲良く暮らすというイメージではなく、あくまでも個々の生活を大切にしているとのことで、食事を摂るテーブルもみんなで囲うものではなく、1人ずつ分かれているのが印象的でした。
募集しているスタッフも資格がなくても得意な事(例えば料理など)を活かしてもらえれば良いとのことで、働く側のスキルが生かせるのではないかと感じました。
5.さぽ~と(医療特化型 放課後等デイサービス)
5か所目は、放課後等デイサービス「さぽ~と」さんに訪問しました。
医療的ケアが必要な子どもを対象とし、今年から新しく立ち上がった定員が5名の事業所です。木材を使った構造や、トイレが苦手な子どもを想定し壁紙にキャラクターのデザインを取り入れるなど、子どもが落ち着いて過ごせるような工夫がされていました。また、併設の生活介護事業所の利用者や、地域住民などと交流する機会があるとのことでとても温かみのある場所だと感じました。
さらに、職員にとって働きやすい環境が整っており、職員が子育て中であっても、その子どもを対象とした楽しい企画や預けられる体制が考えられていました。自分の子どもが見守られながら、利用する子どもとじっくり向き合って支援ができる、この事業所に関わる全ての方にとって居場所になっているのだと思いました。